放射性セシウムの測定 №2

 1月14日、環境省は福島県二本松市内の民家で使用された薪ストーブの灰から、4万3780ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表しました。

 薪の放射性セシウムの指標値が40ベクレルととても厳しいのは、燃焼により生じる灰の放射性セシウムの濃度が薪の182倍になってしまうためです。(詳しくは林野庁ホームページ参照)一般廃棄物最終処分場での埋め立て可能な放射性物質の濃度である8,000ベクレルから逆算して40ベクレルに設定されたのです。

 そもそもこの指標値は「調理加熱用の薪の指標値」として発表され(23年11月2日)、12月22日付けの質問と回答のなかで、「薪ストーブなどの小規模な家庭用暖房器具も今回の指標値を適用します。」と回答されるまで、薪ストーブについての認識はありませんでした。

 そして今度は、「薪、木炭等の燃焼により生じる灰の食品の加工および調理への利用自粛について」(2月10日農林水産省)が発表されました。内容は山梨を含む17都県から、採取または保管された薪等の灰を食品に使っちゃだめですよってこと(詳しくは林野庁のホームページ)、セシウム検出されてなくても

だめよってことなんです。身近なことではワラビのあく抜き、女房の母親がよくやってるやつです。

 きっと健康被害はないんでしょう、でも発表されているんです。

 みんな知りません、でも発表されているんです。

 今日、長野県の業者が販売した乾燥シイタケから、最大2080ベクレルを超える放射線が検出され、山梨県内で流通していると言うニュースが流れました。

 生産されたのは茨城県だとか。なぜ長野県で、より危険な地域のシイタケが商われているのか?

 当社も、薪の生産業者として安全安心な商品の提供のため、情報の収集に努めていますが、行政当局から要請も情報提供も受けたことがありません。

 今回も、「関係団体、都道府県等に要請しました。」となっていますが、情報がどの程度共有されるか疑問です。空間線量の多い地域では、地域住民に広報されているのでしょうか?

 先日東京電力から、検査費用の賠償に対する合意書が送付されてきました。この賠償請求についても、検査機関でさえ知りませんでした。

 安心安全について人頼みにばかりできませんので、薪生産業者としてできる限り情報収集と発信をしていきたいと思います。